悲劇とは、イズムより生まれ出でるものである。 エゴイズムとヒロイズム――彼の罪はそこに確かに存在する。 しかし、悲劇の悲劇足るを知るのはイズムを失った時にこそ始まるのだ。 英雄は悪魔を殺して英雄と化し、英雄は悪魔を知ってヒトに墜ちる。 ――英雄と人間の、その間にある差を理解してしまったが故に。 |
――それは、いつかの春。 桜の木の下で、俺は彼女に出会った。 ――それは、いつかの夏。 ひまわりの隣で俺に微笑んでくれた少女がいた。 ――それは、いつかの秋。 落ち葉の公園を、二人で歩いた記憶がある。 ――それは、いつかの冬。 雪の中を駆け回った幼い、面影―― 振り返ってみれば、 それは、何物にも代えられない、素晴らしい日々でした。 ――その中心にはあったのは、紛れもない―― ――彼女の笑顔。 |
カチ■―カチ―■カチ――カチ―― 成功ダ、成功ダ。 英雄ガ覚醒シタ。 愛スルベキ悪魔ノ血ヲ贄ニシテ。 ――幕ガ近イ。 後ハ必然ノ流レニ沿ッテ完結ヘト導カレル。 全テハコノ残酷ナ物語ヲ完成サセル為ニ。 カ――カ――カ――(切断) |